「大人っぽさと可愛さと」
加藤登紀子コンサート2008年
SONGSうたが街に流れていた
開演がてっきり7時からと勘違いしてその直前にオーチャードホールに入った。このため、一部は聴けずじまいの大失態。
二部.大きな森を思わせる青をバックにグレーの衣装に鮮やかな青を中にあしらって、まっすぐなまなざしで舞台中央に登場。バックに大きな彼女の影が映って、演出効果満点。
まず、「夜のプラットホーム」。
登紀子さん流のなつメロかと、うれしくなった。彼女の歌の領域が広がったのかなとも思った。
次は「フランチェスカの鐘」。
4歳の頃からの持ち歌という。当時、路上で遊んでいるとラジオの「鐘の鳴る丘」のドラマが聞こえてきた、そんな時代であった。
美空ひばりの「みだれ髪」。
エディットピアフの物語と同じように生きた、まばゆいばかりの日本人歌手。その人こそ美空ひばり。という。 「ピアフとひばりを合わせるのがこれからの私の仕事」と宣言。ピアフとはスズメの意味。ひばりも同じ鳥。これも似ている。 じっと前を見てみだれ髪を歌う。オーケストラで歌うのもいいが、美空ひばりは、弾き語りが似合うのではないかと思う。暮れの「ほろ酔い」では、ギターでの弾き語りを聞かせてほしい。
「愛燦燦」歌っているときの演技が越路吹雪を思わせる。
低いところの声が悲しさを一層引き立てる。 ひばりが亡くなる3年前、みだれ髪、愛燦燦と人生の素晴らしい歌を残してくれた。と語った。
「愛の讃歌」。
ピアフが30代の半ばで恋人を失ったときの歌。最後まで自分の愛一色で染めることができるのが最高の愛だという。
「ラブ・ラブ・ラブ」この歌で登紀子さんに笑顔が蘇る。
聴いている方も緊張が溶ける。
「蒼空」。
空と大地の間に生れ落ちて遠い空に飛び立つまで宇宙に生きる。という意を込めた歌だという。
二部終了。拍手鳴り止まず。
アンコールは、赤が基調のドレス。「可愛い」の声がとぶ。
アンコールがあるから、また、来たくなる。
可愛いさ一杯の笑顔を振りまいて登場。
1947年の「胸の振り子」。
「楽しく生きよう」との意を込めた歌。
次がおなじみの「百万本のバラ」。
この歌には聴衆のそれぞれに昔の恋を想いおこさせるものがある。
最後は「飾りじゃないのよ涙は」だ。
歌う喜びを体中で表わし、踊るように歌った。
終わった後、招待した30代の女性に感想を聞いた。
「大人の楽しみを味わえるコンサートだった。登紀子さんは、大人っぽさと可愛らしさと強さを併せ持った方だ。 大人になったら老いるばかりで人生が終わってしまう、楽しみなんてないんだと思っていたが、今日のコンサートを聴いて、60代、70代になってもそれぞれの楽しみがあるんだなとうれしい発見をしました。大人を楽しんでいる人は、かっこいいですね。こういうコンサートは両親にプレゼントしたい。 」
「ほろ酔い」の美空ひばりが楽しみだ。
シニアおしゃれくらぶ 熊谷 豊