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  • 登紀子さんとツイッター(Twitter)


    世の中、ツイッター(Twitter)なるものがはやっています。

    「ナニソレ?」

    …というお父さん、お母さんのために、ちょっとだけ解説。
    ツイッターとは、簡単にいえば短いブログみたいなもので、自分の「つぶやき」を公開するツールなのです。

     140文字しか書けませんから、「今、どこどこにいるよ」「おなかすいたー」といった、これぞ「つぶやき」といったものから、本や映画の紹介、ニュースの感想などいろいろなつぶやきが飛び交っています。

    とはいえ、「つぶやきなんて書いて何がおもしろいの?」という人も多いはず。 しかし、それにどっぷりはまってしまった人がいるのです。 それは我らが加藤登紀子さん。

    年明け、テンションの高い登紀子さんから電話がありました。

    「もしもし、登紀子よー。あなた新年会くるの? そうそう、それでね、私、ツイッターおもしろくてね。何? まだやってないの? 教えるから、はじめなさいよ」

    登紀子さんにいつも「インターネットできたら、楽しいですよー」と上から目線で言ってたのに、いったいどうしたことでしょう。いつのまにかカメに追い抜かされたウサギの気分になりました。


    ●どうせすぐにあきるだろうから

     さかのぼること4ヶ月前。私の知り合いが登紀子さんの目の前で、「最近、こんなものがはやっているんですよー」と、iPhoneでツイッターをやってみせると、「パソコンはできないけれど、iPhoneおもしろそう!」。
     数日後、「もしもし? 白石さん、私、iPhone買ったのよ。早く教えてよ」「え!? ほんとに買ったんですか?」。
     とはいえ、iPhoneもツイッターも知らない私は、ITに詳しいT氏に頼んで、登紀子さんにレクチャーしてもらうことになりました。

     レクチャー当日、ちょっと道に迷って遅れてしまいました。もしかしたら、「こんなのできない!!」とiPhoneを壁に投げつけたりしているんじゃないか不安だったのですが、部屋から「あ・い・う・え!」と元気な登紀子さんの声が聞こえてきます。なぜ、発声練習?

    そっと覗いてみると、机の上に登紀子さん自筆の「iPhoneあいうえ表」が置いてあって、文字を打つ練習をしているところでした。

    「あ、い、う! 『う』は苦手! 上に滑らないのよー!!」とえいえい、iPhoneを連打しています。



    「じゃあ、さっそくツイッターに登録をして、何か文章を打ってみましょう」と先生。

    「そうねえ、何を書こうかしら?」
    「思いついたことでいいんですよ。つぶやきですから」
    「じゃあ、『白石さんは…方向オンチ』。書けた! オンチが漢字にならないのよ! ああ、こうやるのね。じゃあ、送信!」
    「え? 今の送信しちゃったの!?」
    「うふふふふ。白石さん、私、つぶやけるのよー」

    登紀子さん、すっかり得意気です。

    「次にフォローの練習をしてみましょう。そういえば、ほりえもんもやっているんですよ」
    「よし、フォローできた! ほりえもんにメッセージ書くにはどうしたらいいの?」
    「そ、それは…ほりえもんじゃない人で練習しましょう」



    先生、少し、あせっています。
    次にボイスの練習です。ツイッターは声もUPできるのです。

    「はい! このボタンを押したら、録音開始です!」
    「…もういいの? ん〜、ゴホン。『登紀子が革命を起こします。国を破壊するのではなく、私の革命は私を変える革命。思ったことをボイスキッスであなたに届けたい。そう思ってはじめました。一番伝えたいことは、生きることを愛すること』。OK!…どう??」 「ひそひそ、登紀子さん、はやく…終了ボタン押して!」
    「終了、そして送信!! なんか、おもしろくなってきたわー」
    「では、今日はここまで。おつかれさまでした」

    ところが、駅に向かって歩き始めると、また携帯が鳴ります。

    「白石さん! これ、どうやって電源切るの?」

    うーん。この調子では、道のりはまだまだ遠い。途中で登紀子さんが飽きないことを祈りつつ、帰宅しました。


    ●気がついたらiPhone使いになっていた

    ところがです。4ヵ月後。
    登紀子さんがツイッターをあきないで続けていたこともびっくりしたのですが、フォローが1万を超えていたのも驚きでした。
    そんなわけで、本日は登紀子先生のツイッター講座。ついでにそのおもしろさも語ってもらいましょう。私はiPhoneを持っていないので、パソコンで参戦。サブ講師として、ツイッターなしでは生きていけないほど、どっぷりはまっている環境団体グリーンズのスタッフ、鈴木菜央先生も登場。



    で、まずは登紀子先生のお手本。
    4ヶ月前の「あいうえお」の練習が目に浮かびます。

    「ふっ。登紀子さん、『う』、書けるようになったんですか?」
    「書けるわよ! ほらほら!」

    『う』どころではありません。i-phoneを高速で連打しているのです。早すぎて手元が見えない! これには菜央先生もびっくり。

    「登紀子さん、むちゃくちゃ早いですね。僕より早い!」
    「ごめんなさい、登紀子さんの力を侮っていました!!」
    「早いでしょうー。もう書けた! 送信! ふふふ」

    よく「あれって、どうせ事務所のスタッフさんが書いているんでしょ?」と聞かれるのですが、そうではありません。ああ、動画で撮ればよかった。登紀子さんのお手本を見た後は、さっそく書き込みの練習です。

    「登紀子さん、何を書いたらいいんですか?」
    「思ったことを書けばいいのよ」
    「じゃあ…『ツイッター難しい』。送信!」
    「ん、そのつぶやきに対して、返事するわよ。『どうして難しいの?』。そっちに出た?」
    「お!来ました! それにまた返信するには、『登紀子さんがツイッター教えてくれるのはいいけど、早口で理解むずかしい あづさ』」
    「あづさ、はいらないのよ! 名前、ここに出ているから」
    「あ、ほんとだ」
    「それとね、フォローは…RTっていうのは…」

    ひゃー。先生、一度にそんなに覚えられません!



    ●支度が遅くなるのが悩みなの

    では、いったい登紀子さんは、どんなつぶやきをしているのでしょう。

    「今日はね、ジャムの話で盛り上がったのよ」
    「ジャム?」
    「石垣のジャムがおいしいって書いたら、『どこで売っているんですか?』。だから教えてあげたのよ。八ツ場ダムや六ヶ所村についての議論をしたり、浅川マキが亡くなったときなんて、みんなつぶやいてくれて。そうそう、ひとりでビールをあけたら、あっちこっちから、『かんぱーい!』って!」
    「Twitterで乾杯?」
    「『つい飲み』ってやつですね」
    「やっぱり若い人が多いけど、年配の人も結構いるのよ。でも、コンサートに行きました! って書いてくれる男の子もいて…。嬉しいわー。でも、どうでもいい話のほうがみんな反応するのよね」
    「ジャムとかですね」
    「ただ今の悩みは、はまりすぎて私の起動がおそいってこと! ついついおもしろいから夜遅くなるし、朝も支度が遅れちゃうのよね〜」

    ふむふむ、と聞いていたなお先生、「ツイッターはmixiよりもいい意味でドライ。フォローされたからといって、フォローしなければならないわけでもない。それに分からないことがあったら、ちょっと聞けば誰か答えてくれる。140文字しかないでしょ。だから、季節の挨拶とか『お世話になっています』とか書かないでいい。教えてくれても、『ありがとー!』のひとことでおしまい。このフランクさがいいよね」。

    なんとなく、ツイッターの良さがわかってきたような。


    ●背中に太陽なう

    ではいったい登紀子さんが、どんなつぶやきをしているのか、実際に読んでみましょう。

    ■1968、読んでくれた人や、牛乳の事,たくさんのフォローありがとう? 寝ている間のフォロー早くみたくで、起きてからしばらくハマってしまう。時間があっという間にすぎる。大変だ〜っ!急がなきゃ!
    8:38 AM Jan 18th

    (↑本当だ!朝の支度が遅れている…。スタッフさんがヒヤヒヤしているのが目に浮かぶ)

    ■君が生まれたあの日、レコーディングしてる。なんと、そのバイオリンの人の奥さん、今、陣痛中なんだって!
    3:00 PM Jan 18th from Echofon

    (↑まさにリアルタイム! その後、無事産まれたとのつぶやきあり)

    ■気持ちのいい朝,背中に太陽なう。今朝起きるチョット前、風邪ひく夢みた。おもわず咳をしたら,ほんとの咳で、これは大変! ふとんの中で深呼吸、背中に酸素いっぱい運動をやった。何度もしていると、体ほかほかになった!それで、すっかり風邪の気配は無くなったよ!よかった
    9:54 AM Jan 20th from Echofon

    (↑登紀子さんが「なう」!? ふとんの中で息はできるのかな?)

    ■ジャムと言えば、六ヶ所村のチュウリップ農園の菊川さんの作ってるルバーブジャムがすごーくおいしい!もう食べてしまったんだけど。アースデーマーケットなどで買えるかも!六ヶ所核燃料再処理工場の操業に反対の署名活動,今日が締め切りって聞いてる。調べて見てください!
    10:19 AM Jan 20th from Echofon

    (↑これが例のジャムの話なのね。その後、署名運動について調べてくれた人、出現)

    ■シャネルとストラヴィンスキーの映画観た.美しかった。音楽も、衣装も、そして、何より恋のシーン!ふたりは.1971年,遠く離れたパリとニュウヨークで死去している。この恋物語,シャネルが圧倒的に上をいってる。でも男は駄目さも芸術!シャネルが求めたのは完璧な恋。モラルじゃなかった!
    4:52 PM Jan 24th from Echofon

    (↑このつぶやき後、いろいろな人が男女の関係とは?について激論! 国外からも参戦)

    ■ほんとに、みんないい子ね!男の子にはまだまだ恋の手解きが必要のようね?このテーマは難易度高い?今夜はこの辺でご飯にするわ。
    6:49 PM Jan 24th from Echofon

    (↑ちょっとジーナっぽくて笑ってしまった! やっぱり男女の関係は永遠のテーマ?)

    うっかり、時間を忘れてしまうほど、読んでいると楽しい。はっ! もう私もはまっちゃったかも、登紀子先生!

    何がおもしろいって、一方通行ではないところ。登紀子さんとほかの人の掛け合いは、ブログや本とはまた違った楽しみ方がある。勝手に他の方のコメントをここに掲載できないのが残念だけど、ぜひリアルタイムで読んでください。

    登紀子さんのつぶやきはこちら!
    http://twitter.com/TokikoKato

白石あづさ

「THE EIKEN TIMES」に加藤登紀子インタビュー掲載中!!


白石あづさ

10月28日生まれ。東京在住。
生誕1万日目に思い立って勤め先を辞め、

約3年の世界放浪の旅へと旅立つ。
その間、訪ねた国、地域は約100にのぼる。
帰国後、フリーライターに。
ライフスタイル誌や人物インタビューなどを中心に活動。
2008年5月30日に小学館より「世界のへんなおじさん」を出版。

<blog>http://www.hennaojisan.com/