Tokiko Now
02.
去年9月30日に予定されていた「日本酒の日コンサート」が台風で、今年の2月3日に延期されたのでした。ゲストも、ゴスペラーズの村上てつやさんから、杉田二郎さんに変わり、客席を埋めたみんなで「戦争を知らない子供たち」を、大合唱。
この曲の作詞をした北山修さんと私とは2歳しか違わないけど、颯爽と戦後に生まれた彼の歌詞は、やっぱりすごい!
「戦争が終わって僕らは生まれた」という歌い出しが圧巻で、泣けてきちゃいそうになる。
「僕らの名前を覚えて欲しい 戦争を知らない子供たちさ」
と言うリフレインにも、すごいパワーがある。
杉田さんによれば、この歌は1970年の大阪万博で、アマチュアだけが参加できるフォークコンサートで、みんなが歌う課題曲のために書き下ろした歌だったとか。杉田二郎さんの「ジローズ」が歌う前に、アマチュアの人たちがレコーディングしたそうだ。多分、北山さんは、あっ、という間に作っちゃったんじゃないかな、って思う。言いたいこと、スカッと言えてる。終戦を跨いで生まれている、私には出来ない感覚ね。
その時代の違いに感動しちゃう!
杉田さんの歌、「風」も「男どうし」も、詩がいいな。ステージサイドで感動してました。本当にありがとう。
コンサートの最後のフィナーレも、書き下ろしで私の作った新曲「乾杯!」を客席も一緒に大合唱。
これは本当に、間違いなくみんな大声で歌ってくれる。自分で言うのもなんだけど、こう言うのを、「いい歌だね」って言ってもいいのかな?
歌はたくさんの人が歌うことで育つのだから、生まれたばかりでは、その実力はわからないけどね。
さて、来週の週末9日土曜日は久しぶりに鹿児島へ行きます。志布志市文化会館で午後2時半からです。うたいたい歌がいっぱいあって、ピアノの鬼武さんと、プログラムをあれこれ絞ってるところです。楽しみにしていてください。
実はその前日8日の夕方、7時半から、福岡のNHKで「実感ドドド」に出演。なんと美空ひばりさんをたどる番組です。
2月8日の前日が、ひばりさんが北九州のホールで最後のコンサートをした日。去年私がここで歌った時、劇場の人が、熱心にその話をしてくれたことで知ったことでした。ひばりさんにこだわってきてまだ2年。今年が没後30年の年だけに、大事にしたいエピソードです。息子さんの加藤和也さんへのインタビューは必見です。本当にすごいお話が聞けました。
この番組は九州、沖縄方面だけの放送ですが、見られる人は、ぜひ見てください。
偶然だけど、同じ日の同じ時間にNHK京都で、「追悼梅原猛」でコメント出演しています。89年に出会ってから30年間、大事な対話がいっぱいありました。どんな番組になっているか、楽しみにしています。これも、見られる人は見て下さい!
そして2月10日は八ヶ岳高原音楽堂での、年に一度のコンサート。
この日は、今年のテーマ「LOVE LOVE LOVE」に沿って選曲しました。
ドキドキの初ステージになりますね。楽しみ!
それに、翌日は八ヶ岳倶楽部で、柳生博さんとの対談本の出版記念会。
「自然を生きる。自分を生きる」についての短いトークショーもあります。すごく楽しみ。
明後日から1週間、本当に密度高く、飛行距離も多い日々になります。
頑張りましょう!
登紀子