Tokiko Now
05.
建築家の隈研吾さんの新しいプロジェクト「KAGUの家」のテープカットと、安田侃さんの彫刻「天秘」の除幕式が行われ、その後に私も加わったトークの会、その後に私のミニコンサートがありました。
北海道の旭川空港から近いこの東川町は、写真の町宣言をして、大雪山の旭岳の見える眺望の美しさとともに素敵に暮らせるために、いいことをどんどんやってきた町です。木工と米作りを得意とするこの街の魅力は、風通しのいい住民の参加の気風や、役所の中に国際交流課があって、いろんな国のひとが仕事をしていること、そして素晴らしい日本語学校に世界中の人が集まっていること、などなど、いっぱい。
私もこの街の歌「ここは地球のど真ん中」を、一般の人たちや日本語学校の学生たちのコーラス参加でレコーディングしました。
この街に惚れ込んだ隈研吾さんは、自分自身のサテライトオフィスも「KAGUの家」で作り、もうここで働く子連れのスタッフも引っ越してきているようでした。
建物を家具で支える、という発想の転換。家の壁面がそのまま家具になっているので、ごちゃごちゃした感じがなくて、収納スペースもたっぷり、伸びやかな吹き抜けの天井、大きな窓、そこに緑がたっぷり、という素晴らしい空間です。
安田侃さんの彫刻は、東川町にはすでに3つあって、「天秘」は4つ目です。東京にもたくさんあるので、この柔らかな曲線の魅力はすっかり馴染んでいる人もあるでしょう。ほんとに気持ちがよくて美しい。
実は、20年前美唄市で安田侃さんの美術館に出会っていました。半島から炭鉱に徴用されて亡くなった473人を追悼する会に呼ばれて、安田さんの石舞台で歌ったのです。なんと人の縁というものは強くて深い!今回のご縁で、いろんなことが繋がりました。
ミニコンサートの客席には、先日ウクライナから旭川へ避難した降旗さんとお孫さんのウラジスワラさんの姿もありました。彼らは、東川の日本語学校でこれから学んでいくそうです。
彼らへの想いも込めて、「悲しき天使」「花はどこへ行った」「百万本のバラ」を歌い、その後に新しくウクライナ支援のために作ったCDから「声をあげて泣いていいですか」と「なじょすべ」を、最後は「Revolution」「時には昔の話を」で締めました。
いろんな意味で大きな思いの満ちたコンサートになり、素晴らしい出会いとともに思い出に残る日になりました。
よく考えるとこの日は、第二次大戦でナチスドイツが降伏した日。本当なら平和を祝う日でなくてはならないのに、戦争真っ只中なのは悲しいことです。
ウクライナ支援CDも5月22日の秦野のコンサートに間に合うように作っていますので、楽しみにしていて下さい。皆様ご支援お願いします。
さて同じ8日の夜、NHK・BSプレミアムで、「新・BS日本のうた」が放送されました。今回スペシャルな企画で、私の新曲「江の川挽歌」を出演者全員で歌っていただきました。「素晴らしい迫力だったと、たくさんのご感想をいただきました。ほんとに素晴らしくて、歌ってくださった歌手の皆さんに感謝です。見逃された方は、ぜひ再放送で見てくださいね。
この後14日にはBS朝日の「人生、歌がある」が放送されます。五木ひろしさんが司会の番組に久しぶりに呼んでもらいました。豪華なゲストの皆さんとのトークも楽しみにしていてください。
そして何より、5月11日(水)夜8時はYouTubeで登紀子の「土の日」ライブVol.21「ウクライナに愛を」、ナターシャ・グジーさんと鎌田實さん、ダブルゲストです。お見逃しなく!