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Tokiko Now

2024
02.
19
今週末23日朝8時NHKBSで加藤登紀子のジョージア特集です。
 先週、NHK BS4Kで放送された番組が、普通のBSで放送されます。23日の朝と24日の夜にかけても、去年の国際フォーラムで収録した番組も放送されます。ぜひご覧ください。

2月24日(土) 午後11:20 〜 午前0:50
百万本のバラ物語 TOKIKO KATO 〜歌は国を越えて心をつなぐ〜

 2月24日は、ロシアのウクライナ侵攻から2年。
いろんな意味で、私自身の自分史を根底から揺さぶられる思いでこの2年を見つめて来ました。
 その思いを語るニュース番組にも生出演します。21日、テレビ朝日の「大下容子ワイド!スクランブル」。私はお昼12時頃からの出演予定です。こちらも見て下さい。


2024年2月17日八ヶ岳高原音楽堂コンサート
 さて、17日は、八ヶ岳高原音楽堂でコンサートでした。
 暖かい日が続いて、この日も真っ青な空の美しい日になりました。それでも高原音楽堂のステージには美しい雪景色がありました。夢のようなこの場所で、今年の「時をつなぐ歌」のコンサートに向けての選曲をスタートさせました。
 去年出版した「加藤登紀子詩集ー美しき20歳」をモチーフに登紀子のオリジナルソングで綴る1部、シャンソンから「百万本のバラ」への道をテーマに2部を歌いました。
 夏のコンサート、5月12日が横須賀芸術劇場、6月2日が東京、国際フォーラムのチケットの一般発売も始まります。
 そんな中、2月18、19日は1969年東大安田講堂に機動隊が突入し、立て篭った学生が逮捕された日から35年。

 この年、東大入試が中止になりました。このことは学生が大きな結果を残したような歴史として語られることもありますが、
よく考えてみると、過激化した東大のキャンパスに、この年、学生を入学させたくなかったのは、国の方だったと思います。

 だんだん遠い歴史になっているけれど、60年に締結された日米安保条約が、日本のあらゆる政策を決定づけて来たことを、改めて実感するこの頃ですが、この安保は10年後に破棄することができる、という約束があり、その条約の破棄のリミットが1960年安保条約が自然承認された6月18日から9年目の、この6月だったのです。

 この時期に学生運動が盛り上がっていることは、国側にとっては大きな脅威だったと思います。どんな手段を取っても、学生運動を壊滅させなければならない、それがその時の国の思いだったでしょう。その文脈から考えると、東大入試の中止はその手段の一つだったと思います。

 私の夫、藤本敏夫はその時期東京拘置所に拘置されておりました。結局6月16日に釈放されるまで、前年1968年の11月7日から8ヶ月に及ぶ拘束でした。
 さらに、彼が釈放された頃、学生運動の内部ではおそろしい内ゲバが吹き荒れていました。藤本はこの事態を収集しようと駆け回ったのですが、どうにもならず、身の危険も迫る中で、絶望した彼は7月16日に完全離脱を決め、関西の実家に帰ったのです。

 奇しくも、彼の拘置中に作詞作曲した「ひとり寝の子守唄」をレコーディングした日が6月16日でした。
 何もかもズタズタだったあの頃のことを、今もまざまざと思い出します。
 
 歌手として約60年、終戦から79年、生まれてから80年の
時間の中で、本当にたくさんの歴史のど真ん中を生きてきたことを実感しています。体の中は、ともすると涙で満タン!